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突然ですが先日、お客様からこんな質問を戴きました。

 

 

「あのさぁ。(勤務年数の)長いパートの人って、そろそろ正社員にしなきゃだめなの?」

 

 

(心の声)「ん???・・・・ハッ!これはもしかして、「無期転換の申し込み」の事なのか?」

 

 

「ファ、はい。そ、そうですね。はっはっはっ。・・・・・

 

い、いや。 し、知っていましたとも

 

・・・・。

 

 

 

 

 

 

当ブログは情報発信を目的としていますが、同じぐらいの割合で「私自身の備忘録」としての機能も有していま

す。

 

 

なので、知らない事(!)、解らない事(!!)など調べて「記事」として上げている以上、今回の「事件」

(?)も調べない訳にはいきません。

 

 

という事で、早速調べてみました。

 

 

 基本的な制度説明は以下のとおりです。なんですが・・・・

 

 

まずはココでお勉強、いや違いました。復習です。

 

 

厚生労働省 有期契約労働者の無期転換ポータルサイト

 

 

ポイントだけ抜粋して引用します。(強調、赤字は筆者によります。)

 

・無期転換ルールは、同一の使用者(企業)との間で、有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合、有期契約労働者(契約社員、パートタイマー、アルバイトなど)からの申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換されるルールのことです。

無期労働契約への転換を申し込む権利(無期転換申込権)の行使により、契約期間の定めがなくなるため、雇止めの不安は解消され、雇用の安定につながります。ただし、無期転換後の雇用区分については、会社によって制度が異なるため、どのような雇用形態になるかは一概に申し上げられません。
給与や待遇等の労働条件については、労働協約や就業規則、個々の労働契約で別段の定めがある部分を除き、直前の有期労働契約の際の労働条件がそのまま引き継がれることになります。

無期転換申込権の発生後、有期契約労働者が会社に対して無期転換の申込みをした場合、使用者は承諾したとみなされ、無期労働契約が成立します(使用者は断ることができません)。この申込みは口頭でも法律上有効ですが、書面により意思表示を行って記録を残しておく方が、後々のトラブル防止につながります。

・有期契約労働者とは、1年や6か月単位の有期労働契約を締結、または反復更新している方であり、一般に「契約社員」、「パートタイマー」、「アルバイト」などと呼ばれる社員です。
ただし、これらに限らず、各社が独自に位置づけている雇用形態(たとえば、準社員、パートナー社員、メイト社員など)についても、契約期間に定めのある場合は、その名称にかかわらず、すべて「無期転換ルール」の対象となります。

 

基本的な考え方としては、上記のとおりですが、大切な部分を補足しておきます。

 

1.この「無期転換申込」の根拠法である「改正労働契約法」が平成25年4月1日に施行されたので、最短で平成30

4月1日から転換申込権が発生する事になります。

 

2.労働契約を締結していない期間(クーリング期間)が原則6箇月以上ある場合、それ以前の契約期間は通算され

ません。

 

3.給与や待遇等の諸労働条件は、直前の有期労働契約と同一の労働条件となります。

(個々の新規労働契約で別段の定めがある部分を除く。)

 

 

細かい部分は沢山あるのですが、基本的な部分は概ねこんなところでしょうか。

 

 

でもねぇ、上の「3.給与や待遇等の諸労働条件」が非常に気になるんです・・。

 

 

 

 「無期転換」って読んで字の如く

 

 

まず、そもそも「無期転換」ってなんなの?って所からなのですが、この「無期転換」

 

読んで字の如く、有期労働契約を無期労働契約に転換する「契約期間の変更」だけにしか過ぎません。

 

 

なので「給与や待遇等の諸労働条件は、直前の有期労働契約と同一の労働条件」が許されてしまいます。

 

 

「チョット待て。あんまりメリット無いじゃん。」って思われた方もおられるでしょう。

 

そこで、しいて挙げるとすれば次の点でしょうか。

 

 

労働者側からしてみれば、有期契約から無期契約に変更する事で「雇い止め」を心配する事が無くなる点はメ

リットだと思われます。

 

また、経営者側も同じで、有期契約から無期契約に変更する事で「給与等の労働条件を変更することなく」正社

員に準ずる拘束力をもって、人材を確保出来るのでメリットかもしれません。

 

 

 

うーん。正直、現状(悪用しなければ)メリットは薄いかもしれません。

 

 

 

ですが今後はどうか分かりません。と言うのも、「あはーん。そう言う事ね。」的な資料があったからです。

 

上記サイト内に「導入支援策」として、制度導入の手順などを紹介するハンドブックなどが公表されているので

すが、業種ごとのモデル就業規則がUPされてもいます。

 

 

そう。まさしくそれなんです。

 

 

厚生労働省 有期契約労働者の無期転換ポータルサイト 導入支援策

 

 

この就業規則、どの業種のモデル規則を確認してみても、思いっきり目立つフレーズがあります。

 

 

 

「限定」です。

 

この「限定」、①職種 ②勤務地 ③時間と区別され、各区分ごとに就業規則に記載するべき内容が細かく規定

されており、挙句の果てには、労働基準法の基本とも言える(かもしれない)「労働条件の明示」事項にまで食

い込んできています。

 

「労働条件の絶対的明示事項」は社労士試験でも、実務でも非常に重要な部分で、

 

労働契約の労使双方の合意を確認する契約の根幹に関わる部分です。

 

 

その部分を変更するという事は、コチラ

結局は考えなけりゃいけないのよねぇ~。(同一労働・同一賃金の評価のお話し)

 

でも書いたことでもあるのですが、

「正規か非正規かという雇用形態にかかわらない均等・均衡待遇の確保=同一労働同一賃金という経済政策の

目標を達成する為の強い意気込み・布石と考えるのは考え過ぎなのでしょうか?

 

 

だってガイダンスには、「無期雇用フルタイム労働者と同一の業績・成果を出している有期雇用労働者又はパー

トタイム労働者には、業績・成果に応じた部分につき、同一の支給をしなければならない。」って書いてあるの

で今後、賃金・待遇面での雇用形態区別は難しくなってゆくでしょうから。

 

更にこのガイダンス、ゆくゆくは法整備化されていく。と思います。(私見です。)

 

 

最後に

 

 

現在進行形で正社員、限定正社員、契約社員のそれぞれの垣根が非常に曖昧になっていく変化は続いています。

 

ということは、雇用体系に縛られる事はいずれ無くなるはずです。

 

実際、制度を設計・運用していく企業側にしてみれば、「正社員」やら3種類の「限定」やら「有期」やら、

 

煩わしくてしょうがないでしょう。

 

 

だったら、「同一労働同一賃金」っていう括りだけでいいや。ってなるかもしれません。

(政府はそこまでねらっているんでしょうか?)

 

となれば制度はやっぱりあなたの働く事業所全員でしか作成出来ないし、そうするべきです。

 

それって時間は掛かるかもしれませんが、まさしく「働き方改革」と呼ぶべき事態とおもいませんか?

 

 

「復習」しながら思いを馳せるわたくしでした。

 

だから「復習」なんですって・・・・・。(半ギレ気味。)

 

 

 

 

うそです。すみませんでした。