• 弊所のモットーは「もっと仕事を楽しくしたい。」です。

 

今回のテーマは、喧々諤々(けんけんがくがく)*1と言いますか、賛否両論と言いますか、以前より熱いテーマ

ではありますが、報告がてら取り上げます。

 

 

手放しで喜べない?

 

 

今のところ(29.07.29)正式なアナウンスはまだですが、ニュースはコチラです。

日本経済新聞 電子版 最低賃金25円上げ 平均848円に 厚労省審議会が目安

 

毎年のことですが、「最低賃金が底上げされる」といったニュースです。

ですが今年は過去最高の上げ幅で全国平均で「25円」引き上げ、「848円」となる見込みだそうです。

 

都道府県別にランク付けされていて、引き上げ額にも幅があります。

(何故だ?だったら消費税もそうしてほしいのですが。)

それがコレです。

 

・Aランク:26円(前年度引き上げ額25円)埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪
・Bランク:25円(同24円) 茨城、栃木、富山、山梨、長野、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、広島
・Cランク:24円(同22円)北海道、宮城、群馬、新潟、石川、福井、岐阜、奈良、和歌山、岡山、山口、徳島、香川、福岡
・Dランク:22円(同21円) 青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄

 

 

今回に限らず、時給が上がって喜ぶ方もいれば、困る方もいるでしょう。

 

労働者側にしてみれば、純粋に時給が上がるので短期的に見れば損では無いでしょう。ですが控除対象配偶者の

パートタイムの方は「103万円の壁」も注意しなければならないでしょうし、他の方も基本給が上がって、諸手当

や賞与で調整されてしまっては、何の意味もありません。

 

 

使用者側にしてみれば、たまったモンではありません。安部総理が公約で「全国加重平均で時給1,000円」にする

といっても、実際支払うのは、使用者ですから。

 

それに同じ業務をしても人件費だけどんどん上昇していけば、総人件費が上がるので、売上が同じであれば、当

然利益は減っていきます。

 

分かり易いのは「コンビニ」などの小売業や、「レストラン」などの飲食業ではないでしょうか。

 

ニュース記事によれば「従業員30人未満(製造業は100人未満)の事業所では労働者の約1割で賃金を引き上げ

る必要が出ている」と言う試算もあるようです。

 

ならば、政府は減税や社会保険料の負担軽減、助成金の創設などを行って欲しい!!

 

と思うのは私だけでは無いはず。(そうですよね? ね!!

 

そこで既存の助成金で何とか出来そうなモノをご紹介します。

 

キャリアアップ助成金 「賃金規程等改定コース」(リンク先PDF P42より確認してください。)

*この助成金が業種に限らず、一番汎用性が高いのではないかなぁと思います。

ちょこっと引用します。

 

① 全ての賃金規定等を2%以上増額改定
対象労働者数が1人~3人:95,000円<12万円>(71,250円<90,000円>)

4人~6人:19万円<24万円>(14万2,500円<18万円>)

7人~10人:28万5,000円<36万円>(19万円<24万円>)

11人~100人:1人当たり28,500円<36,000円>(19,000円<24,000円>)
② 雇用形態別、職種別等の賃金規定等を2%以上増額改定
対象労働者数が 1人~3人:47,500円<60,000円>(33,250円<42,000円>)

4人~6人:95,000円<12万円>(71,250円<90,000円>)

7人~10人:14万2,500円<18万円>(95,000円<12万円>)

11人~100人:1人当たり14,250円<18,000円>(9,500円<12,000円>)
※ 中小企業において3%以上増額した場合、①:14,250円<18,000円>加算、②:7,600円<9,600円>加算
※ 「職務評価」の手法の活用により実施した場合、1事業所当たり19万円<24万円>(14万2,500円<18万円>)加算

この助成金は、すべてまたは雇用形態別や職種別など一部の有期契約労働者等の基本給の賃金規定等を2%以

上増額改定し、昇給させた場合に支給申請できる助成金です。

 

支給に際して、要件を充分確認してください。「生産性要件」もお忘れなく!!

 

注意してください。「有期契約労働者等」です。正社員ではありません。

 

そりゃぁそうです。正社員を最低賃金で働かせようとすることは、現実的では無いですし、もしあるとすれば、

制度を悪用された「定額残業代・固定残業代」ぐらいしか思い当りません。

 

その運用、やめませんか。(「定額残業代・固定残業代」の導入)

 

 

この制度を悪用し、募集の段階で「固定」部分を基本給に組み込んでいる場合、基本給の見直しが必要になるの

で事務方は大変です。

(ですので、10月分の給与からチョット給与が上がったな。と感じる方は「最低賃金」で契約している可能性が

大きいです。)

 

最後に

 

 

色々とぶーぶー言ってきましたが、概ね「賛成」なんです。条件付きで。

最低賃金が上がることで、波及する効果は沢山あるでしょうから。(貧困対策など)

 

しかし、中小企業の財政状況を無視して、政府目標優先の施策には危機感を覚えます。

 

まぁそこを加味しながら、我々は「時給1,000円」に向けて、賢く立ち振る舞っていきましょう。

 

 

 

 

 

 

*1 全く知らなかったのですが、この言葉、間違った用法らしいです。(わたしだけ?)

「喧々囂々(けんけんごうごう)」、「侃々諤々(かんかんがくがく)」が正しいみたいです。日本語って深い。

Weblio 喧々諤々